油断大敵、地底の城砦

ロヂャカ・ァエキュホフーチホ
ハーフリング・ローグ・混沌にしてどこまでも中立

城砦という名の洞窟をさんざん歩き、お互いの力量に自信を持てた頃
ふと、入り口近くにトロルを放置したままであることを思い出した
あのままならそのうち餓死するとは思うがあの体躯が繰り出すパワーはいつ扉を壊してで来るか知れない
コボルト達に義理立てする気なんて毛頭ないが安心して捜索するためにも危険を排除するのはやぶさかではない
恐る恐るトロルを封じ込めた部屋に近づき、あまりの静けさに中を覗くとなんと奴は居なかった
奈落の名にかけて、どんな魔法力が?慌てて部屋を探すと、壁の隅に隠し通路があった
しかもその通路は城砦に繋がっていて、どうもトロルは中を徘徊しているらしい
ここまで奴に出会わなかったことは僥倖という他ない
一抹の不安を感じながらもコボルト達に会って見ると彼らは無事であった
となると、ゴブリン達の巣にあの巨大な奴は居た、一行に緊張感が走る
苦戦は必死と思われたが我々の成長力は自身の想像をすら大幅に上回っていたようだ
仲間に気を取られているうちに死角から必殺の一撃を加えるべく物陰に潜もうとしていると
そんなことはおかまいなしにケイウェンの強烈な一撃が奴を倒してしまったのだ
これで何の気兼ねもなく本題に入れるとばかりに探索を進める
途中で現れたゴブリンたちは全く敵ではなく
それどころか彼らは我々(というより悪の僧侶スマイリー)の説得に応じて何処かへ去っていった
もう危険などないのでは中と思われたそのとき、何体目かのドラゴン像を調べていると
魔法使いのロックが崩れ落ち、像の陰からまさしく“影”が現れた
一見して物理攻撃の有効性を疑問視させる難敵に、逡巡する我々
しかしここでも悪の僧侶スマイリーの力が発揮される、なんとその相手を支配してしまう
だが、その代償としていままで名前までつけてかわいがっていた“彼ら”(しかもまた増えていた)
スマイリーの支配力を逃れ、我々に襲いかかってきたのだ
難なく倒すことに成功はしたが、今までの苦楽を共にした仲間を失ったスマイリーの落ち込みは激しかった
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