○フォーセル、妖精族、男、200歳、エルロウダの上の妖精族、称号:魔術師、クステ:月うさぎの瞳、帯びし者
物静かなところを好き好み、書物を読むことに明け暮れていたため、どうも運が悪かったらしい。
そして、見ると読むとでは違うと感じ、成年を迎えると共に人里を目指す。
○ユーリ、人間族、女、20歳、ストラディウムの騎士、称号:冒険者、クステ:魔神の瞳、帯びし者
忘却の呪縛とはまた別の事情で記憶をなくしている女戦士、自分が何故騎士の格好なのかも覚えていない。
だが、その思考と行動力は正しく騎士のそれであり、堂々とした態度をとる。
ある夜、空には運命の星と三日月しか浮かんでいなかった。
それをいぶかしむも、人里での行動に迷っていた高貴なるエルロウダの妖精は、同じく迷える女騎士と出会う。
どこかお互いに懐かしい気に囚われつつ、初対面だが旅を共にする。
やがて舗装された王の道は土の道となり、草原となり、草に囲まれれ、不思議な旅に巻き込まれていく。
気が付いたら随分久しぶりのローズトゥロードでした。
メルヘンなお話がしたくて星を集める話に、お話を進める条件だけ設定して具体的な手順はほとんど考えてませんでした。
ちょっとだけ危険な香りがしつつも上手くやり過ごしていただけました。
一応今回の二人の立ち位置はウサギとリス、って何のことか分からないと思いますがシナリオは下に後述します。
それぞれのお話の整合性とかははっきりさせませんでしたが、それは少し難しくしたかも。
データ的には、戦闘ゼロまで考えていたのですが、一応それぞれ勝てる相手の予定。
結局アムピスバエナとは順当な路線で戦闘になりましたが、クリティカルなしだと無理っぽかったので、バランス悪かったかも。

・シナリオ
PC達は星を司る一族で、忘却の呪縛により輝く事を忘れた星を取り戻すために旅をする事になる。

PCにそれぞれ特技を<耳><もの忘れ><針><ヒゲ>のから選んで一つとってもらう。

はじめの星:
グデュン(P.119相当)の草原に取り囲まれる。
火をつけて焼き払う、戦って倒すと解決できるが、草原に濁った水が流れ込み困っているのが心魂のRRで事情が分かる。
後述の雨雲の影響で濁った水は流れてきていることはこの時点では分からないが、上手く解決するか、解決を約束すれば解放される。

ふたつめの星:
崖の上にカンガルーの子供が居る、どうやら迷子になって困っているらしい。
優しく接して連れて行こうとすれば連れて行く事が出来る、または崖から助け出して上手く諭すことで一人で親を捜しに行かせる事が出来る。
もちろん何らかの手段でこの時点で親に合わせることで解決する事を考えても良い。

みっつめの星:
無口なネトラトス(P.127)がリンゴの実を拾っている。
落ちたそばから拾っていくので、リンゴは新しい芽が出ないため、衰退していくのが分かる。
ネトラトスを退治してしまうか、他の食べ物を教える、又はリンゴを育てながら食べる事を理解させれば解決できる。

よっつめの星:
泉がある、そこに双頭の毒蛇アムピスバエナ(P.119)が住み着いている。
水の妖精フーア(P.133)が追い出すために<精霊雨>の魔法を使い続けているが、毒で濁った水を溢れさせるだけで役に立って居ない。
アムピスバエナを倒すか泉から追い出せば解決できる。
フーアをどうにかすることで草原の件のみ解決することも出来る。

ひとつでも解決していれば、星精霊スィス(ストレンジソングP.84)に出会い、『あるよるのおはなし』を歌う。
PC達がそれぞれウサギ、リス、ハチ、火トカゲの生まれ変わりであることが分かる。
そしてPC達は解決した話と共に再び星座になる事が出来る。
それは今すぐでもいいし、また生まれ変わる時でも良い。

『あるよるのおはなし』
 昔々、夜空には一つの星しかありませんでした。

 七色に変化する星はただ静かに輝いていますが、いつもひとりぼっち。
 それをかわいそうに思った生き物たちは集まって、一緒に星になったらどうだろうと相談しました。
 そして、みんなの大好きなものも一緒に連れて行こうと決めました。

 ウサギは大きな耳をピョコピョコしながら言いました「だったら葉っぱも一緒に持っていこう、お腹が空かないように。」
 リスがほっぺたをどんぐりで膨らませながら言いました「ボクは大きなポケットも欲しいな、食べ物を詰め込むんだ。」
 ハチがはねをぶんぶんさせながら言いました「花の香りも欲しいよ、特に蜜のつまったリンゴの花が一番さ。」
 火トカゲがヒゲをしごきながら言いました「雨雲の奴も連れて行こう、苦手な奴だけどのどが渇くといけない。」

 「どうやって集めよう?」「みんなで力をあわせればあっという間さ。」
 そうして、みんなは星を目指して旅に出るのでした。
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